5つの特性
三相乳化法は、親水性ナノ粒子が不可逆的に油滴(または水滴)に付着し油滴表面を覆っています。親水性ナノ粒子は水にも油にも溶解しない物質を用いるため、外相と内相の間で隔壁層の機能を示します。しかし、粒子物質が表面を覆っているため完全な隔壁層にはならずソフトカプセル様の状態になっています。
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酵素水溶液は、時間と共に失活し、従来の界面活性剤乳化したエマルションは翌日には全て失活するのに対して三相乳化エマルションは長時間安定な酵素活性を示しました。三相乳化法で内水相に酵素を内包することにより, エマルション状態にしても酵素の失活を防ぎ, 常温でも安定性の高い酵素エマルションを調製することができます。
三相乳化によって、親水性ナノ粒子や内相油に苦み、渋みなどの成分をトラップし、不快な味を低減できる結果が得られました。この効果により、食品や健康食品、医薬品などへの応用が期待できます。
光によって退色することが知られているパプリカ色素を三相乳化エマルションにすると著しく光退色が抑制されました。三相乳化によるソフトカプセル構造は、内相油に対する光遮蔽効果を示すと考えられます。
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